リアル
第22章 複雑
スナック和。


「おはようございます。」


そう挨拶をすると、アタシは応接間に向かった。


ドアを開けると、ママがソファに座っていた。


「おはようございます。」


軽く会釈をしてママの向かい側に座った。


「煙草失礼します。」


マルメンに火を点ける。


暫くの沈黙・・・。


酒やけした声でママがいった。


「麻波ちゃん、茜ちゃん何かあったの?」


茜はあの日、真美との事があってから店を休んでいる。


「よく分かりません。連絡ないんで。」


大きく煙を吐きながらそう言った。


茜が店を休んで今日で三日目だ。


茜はどうしているのだろう・・・?


携帯もoffのままだ。


「暫く休むって連絡あってから音沙汰無しなのよね・・・困っちゃうわ・・・。」


ふぅっとママの口から、ため息が漏れた。



< 160 / 210 >

この作品をシェア

pagetop