リアル
ガチャ・・・
家のアパートのドアを開ける。
「うぜェ!!」
そう怒鳴ると、持っていたバックを床に投げつけた。
今まで誰からも説教なんてされたことがない。
アタシに文句言うな!
指図するな!
「あぁもう!!」
冷蔵庫から缶ビールを取り出しフタを開けた。
ゴクゴク・・・っと喉を鳴らせながら勢いよく飲んだ。
そして、飲みきった缶を壁に向かって投げつけた。
コンっと優しい音しか響かない・・・。
その音が何故かアタシを苛立たせる。
だから・・・
だから、アタシは目の前にあった、小さなガラス細工の灰皿をもう一度壁に向かって投げつけた。
・・・・
気もちのいい音が耳に響く・・・
閉まっておいた、アレでも吸おうかな・・・。