リアル
「あっもう時間だ。そろそろお店にinしなきゃっ。」


慌ててアタシが言った。


急いで会計を済ますと足早に店に向かった。


『スナック 和』それがアタシ達の働いている店の名前だ。

スナックだけあって女の子の数は少ない。


アタシと茜を含め8人しか女の子がいない。


「おはょうござぃます。」


「おはよう。」


『スナック 和』のママが返してくれた。


ママは小柄な女性だ。


歳は35歳と若干若めだ。


すっとしたキレ長の目に色気を感じる。

「斎藤さん達の席を二人で見て頂戴。」

酒焼けだろぅ声でママ言った。


「はぃ。」


斎藤はまだうちの店に来て三度目の客だ。


二回ともアタシが接待した。


今日で三度目。


多分アタシを気に入っている。


「斎藤さぁぁん♪いらっしゃいませ♪」

満面の笑みでアタシは言う。


「おぉ、まなちゃん早く座りなよ。好きな物飲んでいいからね。」


「ありがとぅございます♪あっ斎藤さん、新しい子紹介しますね。」


アタシは茜を紹介した。


茜は自慢の笑顔ですぐに客に気に入られた。


さすが茜。


斎藤は自分の部下を二人連れてきていた。


でもメインは斎藤だ。


アタシと茜は盛り上げた。


内心男なんてチョロイとすら思った。


「一緒におじゃましてもいぃですかぁ~♪」


鼻にかかった声。


『真実』だ。


< 99 / 210 >

この作品をシェア

pagetop