巡り行く季節の中心から【連載中】

四面楚歌

◇冬香side


いつからだろう?こんな風に一人ぼっちが当たり前になったのは。
私はいつから見えない壁を作るようになってしまったのだろう。

……――違う。“いつから”だなんておかしい。
きっと私は“最初から”こういう運命だったんだ。

そう決めつけるようになってから、どれだけの月日が経過しただろうか。
あの事件は小学校高学年の時だったから、もう四年程前の話になるのかな。
けれどそれ以前から胸の片隅で薄々分かっていた気がするのだ。
私はみんなが走るレールの裏側を、一人寂しく歩いていく定めなのだと。

気が付けば、孤立していることに大きな抵抗感や劣性感を抱くこともなく、この生き様を正しいものだとして受け入れている私が形成されていた。
疎外される生活に慣れるまでは、仕方ないことなのだと割り切ろうとする部分も若干あったけれど、今となってはこの当たり前を壊されることに怯えてしまうほど、私は友達という存在を持つことから逃げ腰になっている。
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