巡り行く季節の中心から【連載中】
学級委員長も務めていてクラス内で女子のリーダー的存在――山崎 凛(やまざきりん)ちゃん。
なんでもできて女の子の欲しいものを全部もってるって感じの、まるで漫画のヒロインみたいな女の子。
前に読んだ小説の主人公にもこんな風にキラキラした子がいて、私にとって凛ちゃんは憧れの対象でもあった。
「……私と?」
「うんっ。冬香ちゃん本好きでしょ?こう見えてアタシも結構好きなんだー。だからアタシ前から冬香ちゃんと仲良くしたいなって思ってたの」
夢かと思った。あの人気者の凛ちゃんが、地味な私とペアを組んでくれるなんて。
しかも前から私のことを気にしていてくれていたと言うから、驚きと同時にどうしようもない嬉しさが込み上げてきて、目の奥が熱くなる。
さっきまでとは正反対の意味で、目尻に涙が浮かんだ。
「ありがとう、凛ちゃん」
迷う必要なんてなかった。
こんな風に優しくされたことなんてなかったから、とにかく嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。
だから私は満面の笑みで凛ちゃんの手を取ったんだ。
なんでもできて女の子の欲しいものを全部もってるって感じの、まるで漫画のヒロインみたいな女の子。
前に読んだ小説の主人公にもこんな風にキラキラした子がいて、私にとって凛ちゃんは憧れの対象でもあった。
「……私と?」
「うんっ。冬香ちゃん本好きでしょ?こう見えてアタシも結構好きなんだー。だからアタシ前から冬香ちゃんと仲良くしたいなって思ってたの」
夢かと思った。あの人気者の凛ちゃんが、地味な私とペアを組んでくれるなんて。
しかも前から私のことを気にしていてくれていたと言うから、驚きと同時にどうしようもない嬉しさが込み上げてきて、目の奥が熱くなる。
さっきまでとは正反対の意味で、目尻に涙が浮かんだ。
「ありがとう、凛ちゃん」
迷う必要なんてなかった。
こんな風に優しくされたことなんてなかったから、とにかく嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。
だから私は満面の笑みで凛ちゃんの手を取ったんだ。