巡り行く季節の中心から【連載中】
believe.
□夏枝side
賑やかを通り越して喧しい教室内でさえ、大人しく本と睨めっこしているもんだから不審に思い情報収集してみれば、米澤 冬香はなかなか興味深い人物だった。
親睦を深めるべく近寄ってみるも、「話し掛けないで」や「放っておいて」と自ら孤立しようとする返答ばかり。
金沢いわく中学校に上がった時にはこのスタイルができあがっていて、もちろんあたしのように声を掛けた世話焼きが何人もいたそうだけど、やっぱり振り向いてもらえず現在に至る……って笑わせてくれるじゃないの。
どんな理由か知らないけど、華の青春時代を謳歌しないとはこの芳賀 夏枝が天罰をくだしてやるわ!
「しっかしまぁ、その肝心の理由とやらが気になるわね」
「う~ん、さすがにそれは加奈も分かんないんだよね~」
「転校してきたばかりのハルが知ってるわけないし……」
「そりゃあな」
賑やかを通り越して喧しい教室内でさえ、大人しく本と睨めっこしているもんだから不審に思い情報収集してみれば、米澤 冬香はなかなか興味深い人物だった。
親睦を深めるべく近寄ってみるも、「話し掛けないで」や「放っておいて」と自ら孤立しようとする返答ばかり。
金沢いわく中学校に上がった時にはこのスタイルができあがっていて、もちろんあたしのように声を掛けた世話焼きが何人もいたそうだけど、やっぱり振り向いてもらえず現在に至る……って笑わせてくれるじゃないの。
どんな理由か知らないけど、華の青春時代を謳歌しないとはこの芳賀 夏枝が天罰をくだしてやるわ!
「しっかしまぁ、その肝心の理由とやらが気になるわね」
「う~ん、さすがにそれは加奈も分かんないんだよね~」
「転校してきたばかりのハルが知ってるわけないし……」
「そりゃあな」