穂先輩が甘々すぎる。



なんで、今日出会ったばかりの私にそんな恥ずかしいことばかり言うんだろう。


反応にすごく困るよ…!


でも、そう言われるのは嫌じゃなくて。


むしろドキドキするのは、私のことを見つめる穂先輩の目が…すごく優しいからだ。


先輩には、一体私がどういう風に見えてかわいいと思ってくれているんだろ…。



「なぁ、今の笑顔もっかいやって。」


「えっ…だ、だめです…!」



あんなぎこちない笑顔、もう見せられないよ。


全力でぶんぶんと首を横に振った。



「えー。俺、ほたるの笑ったところ見たい。」


「そ、そんなにおもしろいものじゃないですから…!」


「ははっ。おもしろいものってなんだよ。」



お腹を抱えておかしそうに笑う穂先輩に、思わずつられて。



「…ふふっ。」



私も、口元を押さえて笑った。


< 33 / 136 >

この作品をシェア

pagetop