穂先輩が甘々すぎる。
一歩、成長
翌朝。
今日は、昨日ほど電車が混んでいない。
よかったぁ。
今日は、特等席の車両の端っこで読書できそう…!
ちょうど今読んでる小説、いいところなんだよね。
スクバから取り出した小説を開いて、しばらく本を読んでいると。
「___ほたる。おはよ。」
「…!お、おはようございます!」
偶然、穂先輩が私と同じ車両に乗った。
穂先輩の爽やかすぎる微笑みは、清々しい朝にぴったりだなぁ…。
先輩はこの駅から電車に乗ってるんだ。
あと3駅で学校の最寄駅。
先輩のお家は、学校から結構近いのかも。
「昨日に引き続き…偶然ですね。」
「…うん。そうだな。俺、大体いつもこの時間のこの車両に乗ってんだ。」
「え、私もです…!じゃあ今までも会ってたってことですかね?」
「そーかもな。」
全然、気が付かなかった。
いつも電車を降りるまで、読書に没頭してまったく周りを見ていなかったからだ。