穂先輩が甘々すぎる。
「ふふっ。霜月先輩、早く来ないかなぁ?」
穂先輩が今日も来てくれるらしいと言うことをふたりに言うと、円華ちゃんはにんまりと笑いながら、ずっと待ち遠しそうに教室の扉越しを覗いている。
HRが終わると私の席まで円華ちゃんと小夏ちゃんがやってきて、しばらく談笑していたんだ。
「あの、ふたりとも。部活は?」
私は部活に所属していないからいいんだけど、ふたりは教室にまだ残っていて大丈夫なのかな。
「うちは、まだ時間あるからへーき!」
「あたしも平気だよ。」
円華ちゃんに続いて、小夏ちゃんもそう答えた。
まだ、もう少しふたりとお話できるんだって考えると、嬉しくなった。
「___ほたる。」
そしてそのあとすぐに、昨日と同じように穂先輩が教室の扉に手をかけて私の名前を呼んだ。
私がふたりと一緒にいる様子を見て、穂先輩はちょっと驚いたように目を見開いた。