穂先輩が甘々すぎる。



「ふたりともほたると仲良くしてくれて、ありがとな。」



ふたりに向かって微笑んだと思ったら、そんなふうに言った先輩。



「い、いえ…!」


「とんでもないですっ!」



小夏ちゃんも円華ちゃんもふたりして、穂先輩に見惚れているように…さっきよりも顔を赤くしてる。


円華ちゃんに…小夏ちゃんまでもが、頬に両手を当てて「きゃ〜っ!」と恥ずかしそうに声を漏らしていた。


穂先輩が私のお友達に、そんなふうに言ってくれたのは嬉しい。


…だけど先輩ってば、なんだか保護者みたいだよ。


なんだかおかしくて思わず、笑みを浮かべた。



「てか、食堂にいるの珍しいじゃん、ほたる。」



すると、穂先輩は再び私に視線を落とし首を傾げた。



「あ、あの、今日初めて来たんです。」


「へー、そうなんだ。」


「穂〜っ!誰と話してんの〜?」



穂先輩が私の言葉に頷いたとき、先輩の後ろから男の人の声がした。



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