穂先輩が甘々すぎる。



「で、デート?!」



小夏ちゃんの言葉に、私は思わずオーバーなリアクションをしてしまった。


すると、円華ちゃんもなにかたくらんだようなあやしい笑顔で口元に手を当てた。


目が…三日月型になってるよ、円華ちゃん。



「ウフフ。ほたに有無を言わせず誘ってくるあたり、霜月先輩、結構強引よね。」


「ふふ、確かに。でも楽しみだね、ほたる。」



ふたりの言葉に、私はかあっと顔が熱くなる。



「うははっほたってば、顔真っ赤っ!」


「だ、だって…!」



円華ちゃんに指摘されて、ずっと手に持っていたお財布を胸に抱いて赤くなった顔を隠すように俯いた。


デート…っていうのかな?


付き合っていなくても、私たちがふたりで出かけることは…デートになる?


内心、放課後に穂先輩にどこかに連れて行ってもらえることが少し楽しみだったのは…ふたりには言えなかった。


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