狼男  無限自殺 編


『ここですよお兄さん方♡』


「・・・・・・・・・・・。」
「・・。」


ようやく姿を捉えた。
まだ・・“人”の姿のようだ・・。


通路の一番奥。

売り場から外れた、スタッフの控え室に続くと思われる扉の前で手を振ってくる・・。


暗視スコープのお陰で、
薄暗い店内でも不敵な“笑顔”を確認できた。


「・・・・・・・・・・・・。」
「・・。」


商品と商品の間・・

あらゆるジュエリーが入るケースを挟んだそんなに広くない通路・・。

背中合わせになっていた綾野と“縦列”の位置になって俺が前に出る。



『ここで暴れられたら被害総額は7千万以上しちゃうんですけどぉ?』


「お前は今夜死ぬ。
あとの事は心配しなくてもいい。」


正眼の型を構え、
ジリジリと間合いを詰めていく・・!




『乐趣・・・ねぇ少しお話ししない?』


「・・・・・・・・・・・。」


『お兄さん達・・
私の正体が気になるでしょぉ?』


「・・・・・・・。」


『どうやってあの子達を操って・・どうやって自殺に誘ったか興味あるでしょぉ?』

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