狼男 無限自殺 編
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俺は恥ずかしい・・・・。
あんな腐った連中と同じ“警察官”であることが恥ずかしい・・!!!
必ずリンを討伐して俺は戻る・・!
椿刑事部長でも何でも・・自分のコネをフル動員してあの腐った組織を叩き潰してやる。
「・・綾野、気にするな。
君の正義は正しい。
あんな奴らの言う事に耳を貸すな。」
「・・・・・・・・・。」
場面は変わって・・
田んぼ道に綾野が停まっている。
大通りからは“死角”。
まさかこんな所に白バイ隊員が隠れてるとは絶対に分からない脇道。
ここからは“広角”。
視線の先の大通りでスピード超過の車が通ったら一発で捕まえられる脇道。
「・・・・・・・・・・・。」
無力な俺は・・・
あのパワハラ現場を止められなかった。
代わりに、更に綾野の正義が・・
あいつらの罵声や、すり抜けて突っ込んだ机の上にあった資料を見てよく分かった。
綾野は【反則切符を一度も切った事が無い白バイ隊員】だった。
もし隊員の評価基準に“切符数”や“反則金”の大小が設けられているなら、
綾野は“無能”な隊員。
だが、それは“ろくに仕事をしていない”場合だ。
たった1日しか同乗していないが、
それだけで分かる。
綾野ほど“有能”な隊員はいない・・。
確かに・・こんな田んぼ道に1日中隠れていたって、市民の交通安全は守られない。