狼男 無限自殺 編
「「!!!?」」
「リン・・どこだ!?」
ハッキリ聞こえた奴の声・・。
姿を見せろ・・!?
「・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・綾野?どうした?」
もしかして・・
綾野にもリンの声が聞こえたのか?
路肩に白バイを停めたまま、
俺と同じ方向を・・
チラホラ車が走る進行方向とは“逆”の方向を見つめる。
「「・・・・・?」」
“素人”の俺でも・・異変を感じ取った。
【・・何か来る・・】
明らかに“音”が違う・・。
爆音にも似たエンジン音・・
「「!!?」」
一瞬だった。
それほどのスピードだった。
視界の向こうから急に現れ、
やがて俺達の横を通り過ぎて、
そのまま走り去っていく。
「!!」
ベンツさんの書類をすぐに片付けて、綾野が白バイに跨がってアクセルを開ける・・!
“素人”の俺でも・・わざわざ速度メーターで計測しなくても分かる。
“プォーーーーーン!!”
「綾野!!すぐに捕まえろ!!」
“危険”な雰囲気を感じ取ったのは同時だった。
すぐにサイレンを鳴らして、
綾野がフルスロットルで追いかける。
“暴走”と表現してもいい・・。
・・・なんだあれは・・・。
法定速度50キロの道路なのに、
間違いなく100キロ以上は出ている。
俺達の横を一瞬で通り過ぎた・・
【軽トラック】・・・!!