狼男 無限自殺 編
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・・・・・・・・・・???
ここは・・・どこだ?
今までとはどこか雰囲気が違う・・
全く新しい風景。
周りには何もなく畑が広がってる・・
コンビニすら無く、民家がポツンポツンとしかない“集落”のような場所。
「綾野・・・ここはどこだ?」
「・・。」
白バイではなく、
私物のバイクを降りたスーツ姿の・・
いや喪服?姿の綾野が・・
どこかへ向かって歩いて行く。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「おわっ!!?」
なんだ!?
歩いてたと思ったら、
この集落内のどこかの家の前・・
急にどこからともなく現れた・・
ご老人軍団が綾野を取り囲んだ・・!?
「何しにきやがった!!!!」
「「「「!!!!!!!!!」」」」
「・・。」
お爺さんお婆さんだけかと思ったら、
50~60歳ぐらいのちょい悪オヤジのような男が先頭に立ってる・・。
「・・・・お線香だけでも・・・
上げさせて頂けないでしょうか・・?」
その男の手には出刃包丁・・。
周りを取り囲むお爺さんお婆さんも皆それぞれに・・鍬やスコップ・・
畑仕事に使うはずの、
“凶器”を綾野に向けている・・。
「お、おい綾野・・・。
状況がよく分からないが・・
逃げたほうがいいぞ・・。」
「帰れ・・・・・!
じゃないと俺は・・俺達は本当にお前を殺しちまう・・!!」
「「「・・・・・・・。」」」」
リーダーのような男から、
赤色の涙が流れている・・・。
充血した目で、やり場の無い怒りを綾野にぶつけている・・そんな印象だった・・・。
周りのお爺さんお婆さんも・・・
綾野以外・・全員が泣いていた。