狼男  無限自殺 編


第2話




*******************************************




「ユウマぁ・・・久しぶりだな!!」


「ご無沙汰してます松本さん。」


久しぶりに訪れた捜査1課のフロア。


表向きは“休職のちBMUへ復帰”。

だからかつての仲間達は皆、俺が久しぶりに姿を見せたことに喜びの笑みを浮かべてくれた。


「怪我はもう大丈夫なのか・・?」


「はい。もう完治してます。」


「良かった・・いやホントに良かったよ。」


涙もろい松本先輩が“グスン”と鼻をすすったところで、

俺の隣に立つ綾野も紹介して早速本題へと入って頂く。


「いやホント、助かったよ。

悪いけど・・このヤマについて、
遺族の話し相手になってほしいんだ」


「・・・・・?」
「・・。」


松本さんが差し出した一冊のファイルを綾野と2人でパラパラとめくる。



「・・・【自殺】案件ですか・・。」


「亡くなったのは笹野ミレイさん。26歳会社員。自宅マンションからの飛び降り。」


鑑識写真も羅列されているファイルの一枚一枚を確認していく・・・遺書は無しか・・。

< 13 / 179 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop