狼男 無限自殺 編
第2話
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「ユウマぁ・・・久しぶりだな!!」
「ご無沙汰してます松本さん。」
久しぶりに訪れた捜査1課のフロア。
表向きは“休職のちBMUへ復帰”。
だからかつての仲間達は皆、俺が久しぶりに姿を見せたことに喜びの笑みを浮かべてくれた。
「怪我はもう大丈夫なのか・・?」
「はい。もう完治してます。」
「良かった・・いやホントに良かったよ。」
涙もろい松本先輩が“グスン”と鼻をすすったところで、
俺の隣に立つ綾野も紹介して早速本題へと入って頂く。
「いやホント、助かったよ。
悪いけど・・このヤマについて、
遺族の話し相手になってほしいんだ」
「・・・・・?」
「・・。」
松本さんが差し出した一冊のファイルを綾野と2人でパラパラとめくる。
「・・・【自殺】案件ですか・・。」
「亡くなったのは笹野ミレイさん。26歳会社員。自宅マンションからの飛び降り。」
鑑識写真も羅列されているファイルの一枚一枚を確認していく・・・遺書は無しか・・。