狼男  無限自殺 編


『さぁ一気に悪夢パートまで進んだから、第1ラウンドもクライマックスだよ♡』


「・・・・・・・・・。」


『“現実”ではあの塩顔イケメンは辞表を出した後、この部屋で首を吊ろうとする。

そこに・・今のアンタ達のボスが現れて、説得とBMUへ勧誘して彼は命を繋ぎ止める。』


「・・・・・・・・・・・・。」


『でもここは私が支配する“夢”の世界。

アンタ達のボスに扮した私がこう言ってあげるわ。【よし、そのまま吊れ】って♡』




目の前に立つ中国人女が・・・
その姿形を変えていく・・・。



「・・・・それがお前の正体か?」


ヴァンパイアと対峙した経験のおかげで、
いちいちその姿には驚かなかった。



『私は夢を喰べて精神を破壊させる。

“人間の原動力は心だ・・精神だ・・♡
人間の心なんてみんな同じ・・。

ガラス細工みたいに、
脆くて弱いんだから~♪”』


「“魘夢”気取りか・・化け物め・・!」


『キャハッ!
流行は取り入れていかないとね♡』


「綾野は必ず取り戻す・・!!」


『口先だけ吠えずにやってみなさいよ?

塩顔イケメンが自殺を選択した瞬間、

私が喰べて・・“現実”の塩顔は拳銃で自分の頭を射貫くでしょうね♪』



「・・・・・・・・・・・・。」


『・・・“俺はどうなる?”
とは聞いてこないんだね。』


「屋上で待ってろ・・・。
第2ラウンドでお前を討ち取る・・!」























< 130 / 179 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop