狼男 無限自殺 編
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“声”に出さずとも・・
その感情が伝わってくる・・。
「・・。」
喉を押さえ、嗚咽を発する事も出来ずに、ただ涙を流し続けるその姿を見るだけで・・。
「・・。」
・・・声を失い・・・
誰がどうみても“鬱状態”となり・・自分を責め続けるその姿を見るだけで・・・。
「・・。」
散乱していく部屋。散乱していく自我。
やがて綾野が準備した・・“輪っか”。
天井に打ち込んだ杭に引っ掛け、
だらんと伸びるロープ。
「・・。」
“ガチャリ”
「・・。」
『綾野ジュン君ですか?』
「・・。」
『初めまして。私、神奈川県警で刑事部長をやっている椿と申します。』
「・・。」
『やはり自殺しようとしていましたか。
君の事は大体把握しているつもりです。
心中お察しします。』
「・・。」
『さて、綾野君。
いきなり来て不躾なのは承知していますが、私から君にお話と提案があります。』
「・・。」
『・・・・・キャハッ!
五味フミヤと佐々木アオイと、
赤子が死んだのは君のせいです。
君が取った行動は明らかに間違った、
“悪”そのものです。』
「・・。」
『だから・・よし、そのまま吊れ。』