狼男  無限自殺 編


「「!!!」」

『キャハッ、お見事♡』


1本の腕だったら押し負けていたが、今の俺には頼もしい“2本”の助太刀がある。


3本の腕でリンの体を食らい止めた後、
すかさず綾野が斬り込む・・!


『なるほどね!!先輩イケメンと塩顔イケメンでは太刀筋が全く違うってワケ!?』


“いかなる敵に対しても、攻めて攻めて敵の太刀に乗って切り落とし、その起こりを打つ”


綾野が扱う北辰一刀流の流儀。


最初から本気の“上段の型”で、
いつもの稽古以上に・・

目にも止まらない速度で、
リンの体に打ち込んでいく。




「!!!」
「!!」

『チョロチョロとこざかしい~!!』


綾野の手数に合わせて・・威力は半減しているが俺はリンの足を狙って突きを入れる。


こっちが2本の刀で挑むなら、
奴は両腕両足・・そして鋭く伸びる両牙。

6本の刀で応戦してくるようなものか・・!



“!!!”


「「!?」」


『・・・女だと思って甘く見るなよ♡』


右腕で俺の刀・・・・
左腕で綾野の刀・・・!?


「「・・ッ・・・!」」


『キャハッ!ねぇさっきから喋れないぐらい余裕無いのアンタ達?』


あっさりと押し返された俺の後、
拮抗していた綾野も吹き飛ばされる・・!


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