狼男  無限自殺 編


「厄介な鼻は封じた。あとはお前の骨を俺達がぶった斬れるかどうかの勝負だ。」



『・・あぁ・・痛い!痛い痛い!!
アンタ達・・絶対ぶっ殺す!!」


「行くぞ・・・綾野・・・。」
「・・はい・・・・・!」


『捨て身のラストアタックってわけね?!
来てみなさいよ!返り討ちにしてやる!!』




右腕一本では速度も威力も落ちるが、
綾野への布石ぐらいにはなるだろう・・。


せめて・・牙は俺が請け負う・・!!


「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
『・・・・・!!』



三者の拮抗する殺気がぶつかった瞬間、
リンが先に動いた。


だが負傷しているこっちにとっては、

わざわざそっちから、
間合いに入ってくれて好都合・・!



「!!!!!」
『!!!!』


・・もう受けない・・・。

天然理心流は数ある流派の中で、
最も実戦に適した流派。

“受ける”なんてそもそも考えられていない、ケンカ流派なんだよ・・!



『なに・・?!』



全ての力を右腕に集める。今の状態で持てる最大の筋力と集中力を右腕に集める。


突撃してきたリンの右牙を貫いて、

奴の悲鳴と共に・・
“ガキッ!”という音と共に砕いた・・!!


「左牙は諦めるよ・・・・
あとはトドメを刺すだけだから。」


『イヤ・・・・!!』


「ぉぉおおおおあぁらあああ!!!!」



過去を背負い、
五味君たちの命を背負い、

“自死”に打ち勝ち、“声”を取り戻した綾野の気迫がこだまする。


北辰一刀流 奥義・・・星王剣。

その体を真っ二つに、
切り落としてくれた後・・


「「!!」」

すかさず2人で・・
ダメ押しの首をはね飛ばした。



『』



戦闘中もベラベラと喋り疲れただろう・・?
最期ぐらい静かに逝け・・・・。




















< 144 / 179 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop