狼男 無限自殺 編
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「ッ・・ハァハァ・・ハァハァ・・。」
「ハァハァ・・ゴフッ・・・!!」
・・殺気と緊張感・・
全てが収まったと同時に・・
2人して刀を手放して、
アスファルトに倒れ込む。
「・・ハァハァ・・勝てましたね・・。」
「もうダメだ・・動けん・・・。」
「・・ハァハァ・・自分もです・・。」
「綾野は・・まずはすぐに輸血だな・・。
ちゃんと・・頭部のMRI検査も・・。」
「ユウマさんこそ・・輸血と・・
絶対安静ですね・・・。」
「そろそろ医者に怒られるかな・・?
“またアバラ折ったんか!”って・・・。」
「・・ハハッ・・・・自分も・・
医者とは長い付き合いになりそうだから、
愛想良くしておきます・・。」
ひとまず・・椿刑事部長に連絡して・・
救急車の手配と・・リンの後処理を公安へ依頼してもらわないと・・。
「ハァハァ・・綾野・・
もう歩けないだろ・・。
お前の右足は俺が代わりに成る。」
「じゃあ僕は・・
ユウマさんの左肩の代わりに・・。」
お互い血だらけの体を起こし合って、
二人三脚のように屋上出口へと向かう。
「ひとまず・・1階に下りて・・
あとは椿刑事部長を待とうか・・。」
「はい・・・。」
ゆっくり・・お互いの体を支えながら、
小刀サイズに戻した刀を鞘に収めて、
拳銃をホルスターに収めて、
激痛と戦いながら血反吐を吐きながら・・
出口へ・・・。