狼男 無限自殺 編
「あの・・私みたいな女が言うのもなんですけど・・
ちゃんと話し合ってみるのが一番だと思います・・。」
ショックでフラフラ足取りのA子さんの肩を支えながら玄関まで付きそう。
「・・スッ・・スッ・・そうします・・。
・・こうして現実を突きつけられても・・
今でもあの子の事が好きだから・・。
スッ・・きっと・・
私にも原因があったと思うから・・
スッ・・感情的にならずに・・
・・・頑張ります・・。」
エレベーターを降りて、横断歩道に出て、
アスファルトをゆっくり蹴る・・
A子さんのトボトボ後ろ姿が角を曲がって見えなくなるまでずっと眺めていた。
「アンナさん、キョウスケが大福買ってきてくれたので一緒に食べましょう。」
「・・・・・・・・・・。」
「心配しなくても、
きっとあの2人は別れませんよ。」
「やっぱり・・そうですよね・・。」
「今回は女性同士のカップルなので少し特殊ですが、
男女で見た場合、浮気をされても関係の継続を選択する女性は約5割。
これをキッカケにして、
日頃溜まっていた不満をぶつけ合って、
最後は“された側”が許すんじゃないですか?」
「結婚してるかしてないかでも、
事の重大さは変わってきますもんね・・。」