狼男 無限自殺 編
「アンナ。悪いけどここだけは譲れないよ。
最近すっかり無くなった格闘技中継が見れる大晦日の為に、
俺は1年頑張って仕事してるようなもんなんだから。」
「私だって・・こっちだって大晦日にガキ使見て、
笑って1年を締めたくて頑張って仕事してるんだからね!!?」
「いやいや!たかが社会人2年目のくせに何を偉そ・・・・・・・ハッ!!!」
「・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・。」
「あ、ごごごごめん。
ごめん今のは俺が悪かった。」
「・・・・もういい。」
「ちょ・・ちょちょ!!
ごめん今のは完全に俺の失言・・!」
「帰る。」
「ちょ・・アンナ!」
「いいじゃんシンジ君は殴り合い見て私はガキ使見れば別によくよく考えたら大晦日まで一緒にいる事ないし別に初詣だって一緒に行かなきゃいけない決まりなんてないし別に・・。」
「ちょ・・そんな早口じゃなくて、
せめて句読点付けて喋ってよ!」
「よ・い・お・と・し・を。
良いお年を。」
「いやいやそんな滝川クリステル風に言わなく・・アンナ~!!」
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ユカリさんは基本的に無表情だけど、
私をからかう時とか、
ツボに入ると無表情ながら“爆笑”する。
これがなかなか人に伝わりづらいけど、
例えば黙々と食べてた大福を食べてた手が止まったり、
眉間にシワが寄ったり、
私の目と合う眼力が強くなるのは、
決して怒ってるわけではなくて、
ユカリさんなりの爆笑のサイン・・。
だから大晦日のテレビのチャンネルで大ゲンカした話もそうだけど、
そこからの仲直りエピソードを話し終える頃には・・・
「アンナさんはやっぱりエロ女ですね。」
むしろ褒め言葉?として言ってくれてるような、いつものからかいで大福を食べ終えた。
第2話 完