狼男 無限自殺 編
「【人捜し】だ。」
「・・・・人捜し・・・・・?」
「事件性がある行方不明事案なら警察の仕事になるが、
例えば、生き別れた兄弟を探してほしいとか、
離婚して父親に引き取られて以来会えてない母親を探してほしいとか、
音信不通になった友達を探してほしいとか、
警察が相手してくれない依頼は探偵が請け負う。」
「え・・でもそういうのってユカリさんの力を使えばすぐに見つかるような・・。」
「大抵はすぐに見つかる。
ユカリが全国の戸籍情報を洗ったり、
死亡届や婚姻届といった情報も役所のサーバにハッキングして集める。
あいつに掛かれば1日もあれば解決だ。」
「じゃあ・・・?」
「阿呆。察しろ。いちいち質問するな。」
「ユカリさんの力を以てしても・・
見つけられない人・・・?」
「そういう事だ。」
「え・・・誰なんですか・・?」
「ド阿呆。“守秘義務”を知らねぇのか?
依頼人の許可無しにホイホイと情報は言わねぇよ。」
「私だってまるい探偵事務所の一員じゃないですか・・。」