狼男 無限自殺 編
「こちら、BMUの玉置ユウマ君。」
「初めまして、玉置です。」
「・・ユウマ君、何かお気付きになりましたか?」
対面の格好になって近くで見れば見るほど・・“ん?”が確信に変わっていく。
「もしかしたらお言葉になるかもしれませんが・・
椿刑事部長に似ていらっしゃいますね・・。」
「お察しの通りですユウマ君。
【長男】のショウゴです。」
・・やっぱり・・・・。
眼鏡を掛けて髪もカチッとしてて、
“エリート臭”ただようそのお客様の顔は、椿刑事部長に激似だった。
「初めまして椿です。
父がいつもお世話になっています。」
名刺を差し出してきたので受け取ると・・
「あ、弁護士さんでしたか。
どうりで隙の無さそうな雰囲気を醸し出していると思ったら・・。」
「玉置さんのお噂はかねがね父より聞いていました。
何か法的な問題等でお困りの事が起きたら、
父を通さずともいつでもここへ連絡頂いて大丈夫ですよ。」
「ありがとうございます。
まぁ・・お言葉ですがこっちの仕事柄、
弁護士はいつも“敵”になることが多いですけどね・・。」
「ごもっともですがご安心ください。
もし玉置さんが相手の時は手抜きするようにします。」
話し方というか・・そのポーカーフェイスっぷりも椿刑事部長そっくりだな・・。