狼男  無限自殺 編


「怪人の仕業だとしたら、
どうして彼女達が狙われたんだ・・。

“恋人がいる”人なんて県内・・
全国・・世界中に溢れてる。

“恋人がいる”なんて誰だって当てはまるし、当たり前だし・・

その中から怪人はどうやって・・?」


「・・。」


「・・ん?どうした?」



〔ユウマさんと僕には当てはまらない“当たり前”ですね。〕


「・・俺達はあれだよ・・あの・・
少数派の人間なんだよ。」




気を取り直して・・・・・・・
・・・待てよ・・・・・?


「・・?」


「全員に恋人が居るんなら、
被害者自身だけじゃなくて、

【パートナー】にも注目したほうがいいかもしれない。」


「・・。」


「彼氏君や婚約者君を介して・・・
その可能性も否定はできない。」



手先が器用というか、定規を使わなくても綺麗な線を描ける綾野が、

手際よくホワイトボードの盤面を2つに分ける。


被害者自身・・・
そのパートナー・・

引き続き、何か共通項を書き出・・・



“ブー ブー”


「・・って誰だよこんな時に・・。」


ポケットが振動したので、
スマホを取りだして着信画面を見・・


「え!!?」


「・・?」

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