狼男 無限自殺 編
「それで一生のお願いっていうのは・・?」
「今夜【お泊まり会】しませんか?」
「え!?」
お・・お泊まり会・・・?
「え・・私はむしろ・・嬉しいんですけど、藪さんは大丈夫なんですか?」
確か・・ユカリさんと藪さんは事務所近くのマンションで同棲してたはず・・。
「キョウスケは今日帰ってこないので大丈夫です。
昨夜、アマゾンプライムで呪怨を観たら怖くなりました。
1人だと眠れない自信が満々なので、アンナさんが一緒に居てくれると嬉しいです。」
「あ~・・・分かります。私も怖くなった時は部屋中の電気全部つけて寝ますもん。」
ユカリさんがそんな事を言うなんて意外すぎる・・。
相変わらず無表情だけど、余計にギャップが可愛く思えちゃう・・!!
「では決まりですね。」
「あ、じゃあ着替えとか取りに今から帰ってもいいですか?」
「はい。夜はいつもの四川料理食べましょう。」
お泊まり会なんて・・いつ振りだろう?
シンジ君はあれだから除外して思い返すと・・
うん、“友達”とのお泊まり会はホントに短大時代以来かも・・。
そうと決まれば早速家へと戻りに事務所を出た・・!
*******************************************
「・・・・もしもしキョウスケ。
・・・・・・・・うん。
お父様からさっき電話があった。
・・・・・・・・・・うん。
もしそうだったら、ペアでネックレス買ってたB子が次のターゲットになってたはず。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・そう。
アンナさんはエロお人好しだから、
結局朝までずっとB子のアパートに居て彼女の傍から離れなかった。
・・・・・・・・・・・うん。
“邪魔された”って怒らしたかもね。
だから・・アンナさんが狙われてもおかしくない。
・・・・・・・・うん。
お父様もまだそこは“分からない”って。
だからどんな手を使ってくるのかホントに想像できない。
・・・・・・・・・・・・・
だから今夜は絶対帰ってきて。
“一生のお願い”だから。
・・・・・いいでしょ?
100回でも200回でも聞いて。」