狼男  無限自殺 編


「それで一生のお願いっていうのは・・?」


「今夜【お泊まり会】しませんか?」


「え!?」


お・・お泊まり会・・・?


「え・・私はむしろ・・嬉しいんですけど、藪さんは大丈夫なんですか?」


確か・・ユカリさんと藪さんは事務所近くのマンションで同棲してたはず・・。


「キョウスケは今日帰ってこないので大丈夫です。

昨夜、アマゾンプライムで呪怨を観たら怖くなりました。

1人だと眠れない自信が満々なので、アンナさんが一緒に居てくれると嬉しいです。」


「あ~・・・分かります。私も怖くなった時は部屋中の電気全部つけて寝ますもん。」



ユカリさんがそんな事を言うなんて意外すぎる・・。

相変わらず無表情だけど、余計にギャップが可愛く思えちゃう・・!!


「では決まりですね。」


「あ、じゃあ着替えとか取りに今から帰ってもいいですか?」


「はい。夜はいつもの四川料理食べましょう。」


お泊まり会なんて・・いつ振りだろう?

シンジ君はあれだから除外して思い返すと・・


うん、“友達”とのお泊まり会はホントに短大時代以来かも・・。

そうと決まれば早速家へと戻りに事務所を出た・・!




*******************************************




















「・・・・もしもしキョウスケ。

・・・・・・・・うん。
お父様からさっき電話があった。


・・・・・・・・・・うん。

もしそうだったら、ペアでネックレス買ってたB子が次のターゲットになってたはず。

・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・そう。

アンナさんはエロお人好しだから、

結局朝までずっとB子のアパートに居て彼女の傍から離れなかった。


・・・・・・・・・・・うん。
“邪魔された”って怒らしたかもね。

だから・・アンナさんが狙われてもおかしくない。


・・・・・・・・うん。
お父様もまだそこは“分からない”って。

だからどんな手を使ってくるのかホントに想像できない。


・・・・・・・・・・・・・
だから今夜は絶対帰ってきて。

“一生のお願い”だから。

・・・・・いいでしょ?
100回でも200回でも聞いて。」
























< 83 / 179 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop