DIYで魔法世界を再建!
第四十章 子守唄を奏でながら
対処も対抗もできない、遠ざける事もできない。あの黒い龍がこの林に現れたきっかけも分からないけど、黒い龍も飢獣のように、魔力を餌にしているのなら、更に厄介だ。
もしそれが事実だとしたら、黒い龍はまたこの林にやって来る。そしてひとしきり暴れて、お腹を膨らませる。そうなると、せっかく安定していたこの林の魔力が、殆ど吸い尽くされてしまう。
最悪、この世界に残された数少ない『望み』ですらも吸い尽くされる危険が・・・

「村長・・・
 私、此処を離れるなんて嫌だよ!!! もうあんな荒野をずっとひたすら歩き続けるなんて嫌
 だから!!!嫌だから!!!」

「落ち着けって!!! 俺達だって同じだよ!!!」

「ここはもう・・・犠牲を覚悟で調べるしか・・・」

「どうやって調べるのよ?!! 相手はあれだけ巨体な上に、空を飛んでるんだよ!!!」

「空を飛べる魔術も無いわけではないが・・・魔力の消耗が大きい。ただでさえ魔力に限りがある現
 状でその術を使うとなると・・・」
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