DIYで魔法世界を再建!
・・・私の通っていた学校でも、『そうゆう話題』があったくらいだ。それに関する講習会も行われたくらいだ。
特に、私が通っていた中学は進学校だったから、気が病んでしまう生徒も多かった。三年生になる頃には、数名のクラスメイトが学校から姿を消していたくらいだ。
周りからの重圧・難易度の高い授業・将来への不安・不景気。そんな考えが頭を支配すると、倫理観や自意識が崩壊する。
だから自分自身を傷つける事に希望を見出し、価値があると思い込んでしまう。周りからすれば、動機も理由も理解できない。・・・でも私には理解できる気がする。
プレッシャーや勉強の速度に負けて、騒動を起こしてしまったクラスメイトの気持ちは、痛いくらい分かるから。
私の家庭は、そこまで勉強に対してのこだわりがない。むしろ進学校に行けた事自体を誇りに思ってくれた。だから進学校の勉強やテストについては、一切口出しをしない。
・・・いや、父だとしても口を出せないくらい、進学校の授業やテストは難易度が高い。私も不得意な科目に関しては、ついていくだけでも精一杯だった。
予習・復習は毎日の日課。遊ぶ時間なんてない。だが沙斗島の場合、遊べる場所が限られていたから、遊びたい欲求が自然と湧いてこない環境だった。
でも本土に住んでいる学生は違う。本土には学生が喜びそうな娯楽施設やイベントが盛り沢山だった。
ライブ・カラオケ・喫茶店・ゲームセンター、そういった誘惑がすぐ間近にあると、耐えるストレスも増してしまう。
ダイエットしている時、家にお菓子が置いてあるだけでイライラしてしまう心境に似ている。ただ、『受験』や『テスト』等の、どうしても避けられない大事な時期になると、ストレスも増してしまう。
学校で勉強、塾でも勉強、家に帰っても勉強。そんな切羽詰まった毎日が続く程、精神が不安定になる。だから自分に合った勉強法や、ストレス発散方法は、ある意味『命綱』と言っても過言ではない。
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