DIYで魔法世界を再建!
「・・・えぇ・・・だから私は・・・私は・・・
・・・嫌われた方が『楽』なんですよ。そうすれば、もう無駄に期待もしない、無駄に落胆し
ない。それが私の一族の定め・・・
なのに・・・貴女は・・・」
「でも、貴方が言い出したんですよ。
「自分の出生国を偽って」って。
自分から言い出したにも関わらず、それすらも不服に感じると?」
「・・・いいえ、あれは『母』の為です。」
シーズさんは、ゆっくり立ち上がると、私に苦しみ混じりの笑顔を向けた。「これが私の精一杯です」と言わんばかりの、萎れた顔。
その表情から読み取れるのは、彼の『どうしようもない立場』だった。恨めしい出生を偽る事も完璧にはできず、一族の連関から解放されない苦しみが、その顔から滲み出ている。
結果、彼は渋々受け入れた。自分の悲惨な運命を、自分の血筋を。自分の本心を押し潰してでも、受け入れるしかなかった。
「じゃあ・・・あの黒い龍の正体は、やっぱり・・・」
「えぇ、あれは『禁術』によって変化してしまった、母の成れの果て。理性を失った、完全なる
怪物と化しています。
そして、母である『女王』の息子として生まれた私や、兄弟姉妹、親族、父に課せられた定め
は
世界各地の魔力を彼女に捧げる事。」
「・・・えぇ?!!」
・・・嫌われた方が『楽』なんですよ。そうすれば、もう無駄に期待もしない、無駄に落胆し
ない。それが私の一族の定め・・・
なのに・・・貴女は・・・」
「でも、貴方が言い出したんですよ。
「自分の出生国を偽って」って。
自分から言い出したにも関わらず、それすらも不服に感じると?」
「・・・いいえ、あれは『母』の為です。」
シーズさんは、ゆっくり立ち上がると、私に苦しみ混じりの笑顔を向けた。「これが私の精一杯です」と言わんばかりの、萎れた顔。
その表情から読み取れるのは、彼の『どうしようもない立場』だった。恨めしい出生を偽る事も完璧にはできず、一族の連関から解放されない苦しみが、その顔から滲み出ている。
結果、彼は渋々受け入れた。自分の悲惨な運命を、自分の血筋を。自分の本心を押し潰してでも、受け入れるしかなかった。
「じゃあ・・・あの黒い龍の正体は、やっぱり・・・」
「えぇ、あれは『禁術』によって変化してしまった、母の成れの果て。理性を失った、完全なる
怪物と化しています。
そして、母である『女王』の息子として生まれた私や、兄弟姉妹、親族、父に課せられた定め
は
世界各地の魔力を彼女に捧げる事。」
「・・・えぇ?!!」