DIYで魔法世界を再建!
それはあまりにも無慈悲で、あまりにも理不尽な条件だった。この世界に残されている魔力は僅かしかない。しかしシーズの母親は、そんな一握りの魔力ですらも独占しようとする。
信念がどうこうレベルの話ではない。ここまでくると完全に『狂気』だ。・・・いや、執着していたのは魔力だけではないのかもしれない。
シーズの母親は、戦争による勝利を盲信していた。
それは、幾多もの戦争を勝ち抜いてきた、ベヒモス大国の王族である彼女だからこそ、世界がどんな状態に陥ったとしても、その執念だけは捨て切れなかった。
「魔力を捧げれば、貴方の母親は元に戻るの?」
「いいえ、戻りません。
そもそも母が魔力を望む理由は、『戦争の勝利』
母は長続きする戦争にしびれを切らし、とうとう自分が戦争を終結させる、最後の切り札とな
る決心をしました。
本来、人間が魔力によって姿を変化させるのは、とんでもない禁忌でした。しかも母が願った
姿というのも、かつてこの世界を荒らし回っていた、『古龍』を望んだのです。」
信念がどうこうレベルの話ではない。ここまでくると完全に『狂気』だ。・・・いや、執着していたのは魔力だけではないのかもしれない。
シーズの母親は、戦争による勝利を盲信していた。
それは、幾多もの戦争を勝ち抜いてきた、ベヒモス大国の王族である彼女だからこそ、世界がどんな状態に陥ったとしても、その執念だけは捨て切れなかった。
「魔力を捧げれば、貴方の母親は元に戻るの?」
「いいえ、戻りません。
そもそも母が魔力を望む理由は、『戦争の勝利』
母は長続きする戦争にしびれを切らし、とうとう自分が戦争を終結させる、最後の切り札とな
る決心をしました。
本来、人間が魔力によって姿を変化させるのは、とんでもない禁忌でした。しかも母が願った
姿というのも、かつてこの世界を荒らし回っていた、『古龍』を望んだのです。」