DIYで魔法世界を再建!
突然天井から光が差し込んだと思ったら、天から突き出ていたのは、ミイラの様な細い指。私達はその指に見覚えがあったので、私は迷わず剣を向け、ヌエちゃん慌てて体制を戻す。
私達の動きを察した女王様が、わざわざ城をぶち壊して、この空間がある地下を掘っていたのだ。まるで獲物を狩る猫の様にも見える。
だが、どうやらシーズさんの予測は当たっていたのだ。

此処に、あの化け物を滅する事のできる
重大な『ナニ』かがある

だから女王様も、私達の作戦を妨害しようと、あれほど必死に壁を引っ掻き回しているのだ。だが早くしないと、この空間自体が瓦礫に埋もれてしまう。

「ユキナさん!!!
 『アレ』を剣で潰すんだ!!!」

シーズが大声を上げて指差した場所は、地下空間の中央。しかし、シーズさんが指し示しているのは単なる空間ではない、『床』だ。
さっきまで全然気づかなかったけど、よく見ると、床に大きな模様が描かれている。最初は汚れか染みなのかと思っていたけど、その模様は部屋の中心にびっしりと描かれた『魔法陣』だ。
さっきまで暗くて全然見えなかったけど、あの怪物が朝日を運んでくれたおかげで、その模様が単なる染みではない事が分かった。
円形の魔法陣には、よく分からない単語が連なり、真っ黒な蝋燭の残骸があちこちに散らばっていた。しかもその魔法陣を描いた液体は、よく見ると生物の様に脈を打っている。
そう、此処こそ、女王様を怪物へと変えた、禁断の儀式が行われた所。そしてシーズがあの魔法陣を指差した理由。

あれこそが、女王様の『動力源』
要するに・・・
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