DIYで魔法世界を再建!
「父さんも、初めはその人が何を言っているのか理解できなかったよ。だがな、彼が見せてく
れたんだ。小さな男の子を頑張って船の中へ連れて行こうとしている、ユキナの姿を。
その直後に、ユキナの姿が見切れて、そのまま海へ叩きつけられる姿も・・・」
「・・・・・」
「父さん・・・」
「でな、その映像が終わった後、彼は言っていたよ。
「彼女は丁重に俺達が送り出す。だから心配しなでくれ。彼女にとっての一番の心配は、『家
族』なんだ。
お前達がいつまでも悲しんでいると、彼女も浮かばれない。彼女はそれくらい、家族にも優し
い人間であった事は、父親であるお前がよく理解している筈だ。」
・・・ってさ。
で、「どうしてユキナの為にそこまで・・・?」って、思わず自分の心境が漏れてしまったん
だ。でも彼は、笑みを浮かべながらその訳を語ってくれたよ。
「俺の家を、毎年丁寧に直してくれている『お礼』」
だってな。」
そんな話をしてくれている父の顔は、優しさに満ち溢れていた。
・・・分かっているさ、馬鹿みたいな話だと思われても仕方ないし、憐れみの目を向けられてもおかしくない。
ただ、父の子供である俺と姉さんなら、父が嘘を言っていない事はすぐに分かる。そもそも父は滅多に嘘なんてつかないし、むしろ嘘を嫌う性格だ。
そんな父が、真面目な顔で話してくれたのだから、子供である俺達には『信じる義務』がある。それが例え、父が俺達を元気づける為の嘘だったとしても。
れたんだ。小さな男の子を頑張って船の中へ連れて行こうとしている、ユキナの姿を。
その直後に、ユキナの姿が見切れて、そのまま海へ叩きつけられる姿も・・・」
「・・・・・」
「父さん・・・」
「でな、その映像が終わった後、彼は言っていたよ。
「彼女は丁重に俺達が送り出す。だから心配しなでくれ。彼女にとっての一番の心配は、『家
族』なんだ。
お前達がいつまでも悲しんでいると、彼女も浮かばれない。彼女はそれくらい、家族にも優し
い人間であった事は、父親であるお前がよく理解している筈だ。」
・・・ってさ。
で、「どうしてユキナの為にそこまで・・・?」って、思わず自分の心境が漏れてしまったん
だ。でも彼は、笑みを浮かべながらその訳を語ってくれたよ。
「俺の家を、毎年丁寧に直してくれている『お礼』」
だってな。」
そんな話をしてくれている父の顔は、優しさに満ち溢れていた。
・・・分かっているさ、馬鹿みたいな話だと思われても仕方ないし、憐れみの目を向けられてもおかしくない。
ただ、父の子供である俺と姉さんなら、父が嘘を言っていない事はすぐに分かる。そもそも父は滅多に嘘なんてつかないし、むしろ嘘を嫌う性格だ。
そんな父が、真面目な顔で話してくれたのだから、子供である俺達には『信じる義務』がある。それが例え、父が俺達を元気づける為の嘘だったとしても。