DIYで魔法世界を再建!
「・・・・・。

 ・・・すみません、そんなの要りません。」

「・・・は?」

「『魔術』も『魔法』も要りません。私には必要ありません。」

「・・・・・。
 おいおい、てっきり二択を選ぶのかと思ってたが・・・。

 ・・・つまりアレか、お前は『魔術』という技術を持たずに転生したい・・・と?」

「はい、それが私の望みです。」

「・・・一応聞くけど、何故だ?
 魔術さえあれば、ある程度自由な暮らしができるんだぞ。水や食料に困る事もなければ、向こ
 うの世界に蔓延る『敵』を一掃する事だってできる。
 上手くいけば、お前が人間社会の頂点に立つ事だってできる・・・

「生きる上で『魔法』がどうしても必要なんですか?
 例えば・・・魔力がなければ食料が調達できないとか、魔力がなければ飲水が得られな
 い・・・とか。
 逆に魔法が使えない人間は、食料や飲み物を確保できないくらい、ひもじい生活を強いられる
 んですか?」

「いや、そうゆう事じゃない。『科学』とほぼ同じ価値だ。あれば便利だし、ないと不便・・・
 くらいの技術だ。」

「だったら要りません。
 ・・・私こう見えて、サバイバルとかDIYの技術はある方なんですよ。魔術とかに頼るくらい
 なら、自分で材料を調達して、自分で自分の生活を安定させますよ。」

「・・・確かにそうだ。お前は『物作り』に関しては天才的だ。
 だが、それなら俺からも聞きたい事がある。

 何故そこまで『魔法』や『魔術』を毛嫌いするんだ?」

「・・・あぁ、それは・・・」
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