DIYで魔法世界を再建!
「・・・あっ、そういえば
 貴女お名前は?」

「あぁ、私はユキナ。」

「そう
 じゃあユキナ、早速頼み事があるんだけど・・・
 貴女にとっても、得になる話よ。」

「ん??」

私が昨日の晩に作り上げた道具の整理をしていると、精霊さんが木々の隙間を指差して、こう言った。

「あの木々の向こうにね、もう使われていない『廃教会』があるの。そこならまだ屋根や壁があ
 るから、貴女だけでも十分な住居になれると思うわ。そこに住みなさい。
 多分貴女の腕なら、修繕も改良も簡単にできる筈よ。」

「本当?! 本当に住んで大丈夫なの? 
 誰かの持ち家に無断で住むのはちょっと・・・」

「貴女・・・意外と律儀ね」

「酷いっ」

「安心して
 あの廃教会は、もう数十年前からずっと人が立ち入らない場所なの。元々あの場所は、自然の
 恵みをお与えになる神様に深謝する為の教会だったの。
 でも徐々に祈る人の数が減って、そのうち教会に住んでいた牧師ですらも、この場所から離れ
 てしまったの。今頃生きているのかすらも怪しいわ・・・」

「うーん・・・

 ・・・そうだよね、躊躇なんてしていられないもんね。まぁ人が来たらその時に考えるとし
 て・・・・」
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