DIYで魔法世界を再建!
「それもそうでしょうね。戦争が始まってからは、どの国も相当な食糧不足だったみたいよ。」

「・・・つまりコレも、『ありあわせの食材』で作られた・・・と。正直、山で採れたキノコの
 方がよっぽど美味しいと思う。」

「でしょうね。」

ただ破棄するのも気が進まない。仕方なく辛抱して食べ終わり、その直後に水で口内を綺麗にした。正直脂身が凄かった、お腹が重い。
栄養価を重視するのは大事だけど、やっぱり食感や新鮮味がないと、食事としての楽しみが味わえない。こんな食べ物を毎日食べるだけでも、気がおかしくなりそうだ。
私は実際に戦争なんて体験した事はない。ただ、私の生きていた世界では、幾多もの戦争があった。日本だけではなく、世界中で。
所詮、世界に『人間』という欲深い生物がいる限り、『戦争』という道は避けられないのかもしれない。・・・もしかしたら、この世界が大方滅んでしまった後に転生できた事は、幸運な事なのかもしれない。
もし戦争の真っ最中にある国に転生していたら、少なくとも私は長く生きられなかっただろう。神様はそれを勘案していたのか、していなかったのかは分からないけど、まぁ今の方が十分楽しく毎日を暮らせそうだ。

ひとまず、教会内の掃除はひと段落ついた。あまりにも狭かったら、ちょっと大胆に増築も視野に入れていたけど、どうやら今はその必要がなさそうだ。
それに、教会内にも色々と面白そうな道具や材料が散らばっていた。この世界の文字についても、地下にあった本を漁ればどうにか覚えられそうだ。
教会の掃除や修繕にかかった期間は、約5日。まぁゆったり進めていたから、時間がかかっても仕方ない。焦って変な怪我をする方が今は危ないから。
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