偉大なる使用人





夏は大好きだ。


国全体がお祭りムードになる雰囲気や、
蝉達が命を削りながら大声で叫ぶ音だって好き。

庭に咲く向日葵も、
眩しい太陽も、夏だからこその物が多くて好き。

肌に纏わり付くじめついた空気も
流れ出る汗も、貴方が拭いてくれると思うと好きになれる。



貴方が私を永遠の契約に縛り付けようとしたあの日から、


もう1年が過ぎた。


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