夢の終わり、交わした約束を胸に~紡~
「そうだな。三年ぶりか?それぐらい前だった気がするよ。椿はほんと、じいちゃんが大好きなんだな」
「うん!」
幸せそうに二人は話す。私の存在が認識されていないのは相変わらずだ。どうやらあちらには見えてないのは確からしい。とはいえ、端から見たら人の車に許可なく乗っていて、他愛もない話を聞いていて悪趣味かストーカーか、とにかく怪しい人だと思われそうだ。
車が行く先に桜の並木道と少し古びた校舎が見えてくる。どうやらここが椿の通う小学校のようだ。
「さて、着いたぞ」
そう言いながら父親が緑の葉がおいしげる桜の並木道の途中に車を止める。それと同時に幼い椿が黒一色のピカピカのランドセルを背中にせおって車から降りようとする。
「父さん、今日も警察、頑張ってね」
幼い椿は扉を開けながらニカッと最高の笑みを作っりながら言った。
「おう。お前も頑張ってこいよ。行ってらっしゃい」
それに応えるように父親が晴れやかな笑みを返す。
「行ってきます!」
そう元気よく言って幼い椿は扉をバタリと閉めた。
その様子を私はちょっと複雑だけれど、幸せそうに暮らしている家族だな、なんてことを考えながらぼんやりと眺めていた。
車が動き出す音で我に返る。
「うん!」
幸せそうに二人は話す。私の存在が認識されていないのは相変わらずだ。どうやらあちらには見えてないのは確からしい。とはいえ、端から見たら人の車に許可なく乗っていて、他愛もない話を聞いていて悪趣味かストーカーか、とにかく怪しい人だと思われそうだ。
車が行く先に桜の並木道と少し古びた校舎が見えてくる。どうやらここが椿の通う小学校のようだ。
「さて、着いたぞ」
そう言いながら父親が緑の葉がおいしげる桜の並木道の途中に車を止める。それと同時に幼い椿が黒一色のピカピカのランドセルを背中にせおって車から降りようとする。
「父さん、今日も警察、頑張ってね」
幼い椿は扉を開けながらニカッと最高の笑みを作っりながら言った。
「おう。お前も頑張ってこいよ。行ってらっしゃい」
それに応えるように父親が晴れやかな笑みを返す。
「行ってきます!」
そう元気よく言って幼い椿は扉をバタリと閉めた。
その様子を私はちょっと複雑だけれど、幸せそうに暮らしている家族だな、なんてことを考えながらぼんやりと眺めていた。
車が動き出す音で我に返る。