夢の終わり、交わした約束を胸に~紡~
「そうだね」
「それよりあざとか大丈夫なの?」
そう言いながら咲結の身体中を見てみると多少のあざはあるものの、「平気よ。寝たおかげで痛みもよくなったみたい」と言っているので一安心した。
「じゃあ、帰ろっか」
「うん」
咲結はそう言って保健室のベッドから出る。それから二人ならんで保健室を後にした。
数日後の朝、地面に躊躇いもなく打ち付けるザーザーという雨音で目を覚ました。
スマホで時間を確認してから体を起こす。それから椿から貰った淡いピンク色のメガネをかけて部屋を出た。
あれから三日が経ち、今日は六月十九日だ。ニュースでは来週には梅雨明けすると言っていて、夏の訪れを感じる。
いじめの方はというと、咲結を蹴っていた男子達はどうやら日々のストレス発散目当てでやっていたらしく、思いの外すんなりやめてくれて拍子抜けした。
咲結とはここのところ、通学路が違うから登下校が一緒にできない代わりに、昼休みは世間話に花を咲かせて、一緒に弁当を食べたりしている。クラスでも運良く友達ができ、楽しく過ごせてるらしい。
「それよりあざとか大丈夫なの?」
そう言いながら咲結の身体中を見てみると多少のあざはあるものの、「平気よ。寝たおかげで痛みもよくなったみたい」と言っているので一安心した。
「じゃあ、帰ろっか」
「うん」
咲結はそう言って保健室のベッドから出る。それから二人ならんで保健室を後にした。
数日後の朝、地面に躊躇いもなく打ち付けるザーザーという雨音で目を覚ました。
スマホで時間を確認してから体を起こす。それから椿から貰った淡いピンク色のメガネをかけて部屋を出た。
あれから三日が経ち、今日は六月十九日だ。ニュースでは来週には梅雨明けすると言っていて、夏の訪れを感じる。
いじめの方はというと、咲結を蹴っていた男子達はどうやら日々のストレス発散目当てでやっていたらしく、思いの外すんなりやめてくれて拍子抜けした。
咲結とはここのところ、通学路が違うから登下校が一緒にできない代わりに、昼休みは世間話に花を咲かせて、一緒に弁当を食べたりしている。クラスでも運良く友達ができ、楽しく過ごせてるらしい。