夢の終わり、交わした約束を胸に~紡~
椿はというと、顔立ちがいいからクラスでも人気者なのかと思いきや、長い前髪で目をすっぽり隠しているからか、ミステリアスだと思われ、孤立状況に陥っていた。
そのことを私は心配しているけれど、人の事は言ってられないぐらい立場は同じだからなんともいえない。
幽霊の仁菜にはこの二日会えていない。もう二度と会えないんじゃないかって寂しくなるけれど、『またね』という言葉を信じて待っている。
リビングに行き、いつも通りにポットに湯を沸かす。
朝食は何にしようか。お腹が空いている感じは仁菜が自殺した日からしないし、食べても味は感じないんだろうけれど、食べてかないと生きていけないから仕方なく食べてる。
結局、目玉焼きとウインナーをジュージューと焼いて、食パンをこんがりトーストしただけという簡単な朝食を作り食べた。
それから弁当代わりに菓子パンを鞄に入れ、制服を着て家を出た。
外では雨がザーザーと降りしきる。空は灰汁をかき混ぜたような鉛色でどんよりとしていた。
一人の通学路は慣れてきたことに罪悪感を感じてしまう。仁菜とは毎日のように一緒に行き帰りしていた。あまりにも突然に儚く日常が変わって虚しくなってくる。
「胡桃」
懐かしい声が聞こえて振り返る。噂をすれば幽霊の仁菜が背後から私を呼んでいた。傘もさしていなかったのですぐに駆け寄り、入れてあげた。
そのことを私は心配しているけれど、人の事は言ってられないぐらい立場は同じだからなんともいえない。
幽霊の仁菜にはこの二日会えていない。もう二度と会えないんじゃないかって寂しくなるけれど、『またね』という言葉を信じて待っている。
リビングに行き、いつも通りにポットに湯を沸かす。
朝食は何にしようか。お腹が空いている感じは仁菜が自殺した日からしないし、食べても味は感じないんだろうけれど、食べてかないと生きていけないから仕方なく食べてる。
結局、目玉焼きとウインナーをジュージューと焼いて、食パンをこんがりトーストしただけという簡単な朝食を作り食べた。
それから弁当代わりに菓子パンを鞄に入れ、制服を着て家を出た。
外では雨がザーザーと降りしきる。空は灰汁をかき混ぜたような鉛色でどんよりとしていた。
一人の通学路は慣れてきたことに罪悪感を感じてしまう。仁菜とは毎日のように一緒に行き帰りしていた。あまりにも突然に儚く日常が変わって虚しくなってくる。
「胡桃」
懐かしい声が聞こえて振り返る。噂をすれば幽霊の仁菜が背後から私を呼んでいた。傘もさしていなかったのですぐに駆け寄り、入れてあげた。