Sweet Love~極上に甘い恋~
大森さんは妖艶な笑みを浮かべている。

さっき、教えるって言ったじゃない。

「乃南さん、どこがわからないんですか?」

大森さんが聞いてきた。

わたしは教科書の問題を指差すと、
「――ここが、わからないんです…」

甘い声のまま、わたしは言った。

「そうですか?」

その答えに、わたしはカチンときた。

…教えるって言ったのは、あなたですよね?

教えてくれないなら、1発だけ殴ってもいいですか?

手をグーにした時、大森さんの手は胸から伝うように下へ下へと降りてきた。

「――あっ…」

躰をなでられた瞬間、わたしの唇から甘い声がこぼれ落ちた。

ちょっ、ちょっと勉強は…?

大森さん、完全に忘れてない…?
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