Sweet Love~極上に甘い恋~
答えようとしないわたしに、
「言えないのですか?」

大森さんが聞いてきた。

言えないんじゃなくて…。

何故なのか、佐々木さんの言葉が重く胸にのしかかっている。

「秘密が多いですよ、乃南さん」

大森さんはそう言った後、彼の指がわたしのあごをつかんだ。

大森さんの顔は、わたしの目の前にあった。

それも、吐息がかかるくらいの距離に。

「言って見てください」

大森さんの唇が動いた。

わたしは、答えることができない。

胸にのしかかる言葉が重くて、言うことができない。
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