Sweet Love~極上に甘い恋~
翌日の昼下がり。

わたしは産婦人科へと足を向かわせた。

講義は午前の部だけ出たので、午後の部は休むことにした。

躰を支配していた吐き気はすっかり治まり、気分はよくなっていた。

無事に検査を終え、待っている間、わたしは緊張していた。

パラパラと手帳を見たり、外の景色をチラチラと見たりと、自分でも落ち着きがないなと思う動作を何度も繰り返していた。

仮にわたしが妊娠していたら、大森さんは何て言ってくれるのだろう?

さすがに、“堕ろせ”はいくら何でも言わないよね?

もし言われたら、どうしよう…。

今度は嫌な不安が、わたしの躰を支配した。
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