Sweet Love~極上に甘い恋~
「乃南さん?」

大森さんが大きく目を見開いた。

そりゃ、そうだよね。

わたしは泣いていたんだから、驚くに決まってるよね。

「――ください…」

わたしは言った。

「えっ?

今、何とおっしゃいました?」

聞き返してきた大森さんに、
「――そばにいてください…」

言い終わると、わたしはそっと大森さんの手を握った。

小さな子供みたいに離そうとしないわたしの手を見ながら、
「甘えん坊、ですね」

そう言って、大森さんはクスッと笑った。

チュッと、大森さんがわたしの手にキスをした。

「今夜は離しませんよ?」

美貌が増した笑顔を見せながら、大森さんが言った。
< 315 / 328 >

この作品をシェア

pagetop