Sweet Love~極上に甘い恋~
その笑顔に、わたしの目から涙がこぼれ落ちた。

大森さんは頬を伝う涙を指でぬぐうと、
「アタシの名前は、何ですか?」
と、わたしに聞いてきた。

「大森雅彦…」

その愛しい名前を、わたしは唇に出した。

呼んでくれて嬉しかったのか、大森さんの目から涙がこぼれた。

「――じゃあ、あなたの名前は…?」

泣いてないと言うように、大森さんは笑顔を見せる。

その笑顔は、涙でぼやけた。

わたしの涙腺、今ので確実に壊れたよ…。

きっと、ダメになったよ…。
< 320 / 328 >

この作品をシェア

pagetop