OLユンファ。闇の左手。
ノイマン式コンピュータの限界。
[自動運転されたクルマは常識を理解できるか？]

あたしはユンファです。

スグリやサイと外出。

「そういえば、プログラムされたコンピューターは相手の立場や気持ちを理解できないんだね」
「ノイマン型コンピュータの限界ですね」
「じゃあ、プログラムされた機械は相手の立場や気持ちを考えられない不自由な存在、ということ？」
サイは答えた。
「コンピュータを操作するというのは人間らしさを機械を通じて説明する、ということでしょう。

人間らしさとはたとえば常識を理解する、ということです」
「じゃあ、自動運転されたクルマは何を考えているの？」
「神ならぬ人は誤謬を犯すのですよ。
われわれには技術的特異点は分からないのです」

あたしはたとえばノイマン型コンピュータが分からない、ということは決定的な何かではないかと思う。
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