OLユンファ。闇の左手。
砂漠地帯を飛翔船がいく。
砂漠地帯を飛翔船がいく。

あたしはオルセーヌ·オルファン。

飛翔船に乗っている。

「砂漠地帯を飛翔船ではじめて飛んだときは気流に戸惑いを感じたものだ」

少年がいう。

飛翔せよ!

飛翔せよ!

あたしはその人類の絶え間ない声を聞いたような気がした。

頭をふる。

あたし、オルセーヌ·オルファンは音楽への巡礼を止めたのではなかったか?

砂漠地帯を飛翔船がいく。
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