幼恋。
そう言って内緒のポーズをとる椎に僕も何となく小声になった。
「だってあのこと知られたら椛、相手にキレに行きそうだし…。
おりちゃんには直接椎から言った方がいいだろうからね」
「だな、いつ本人に教えるかだよなぁ」
困った顔で腕を組む椎に、僕も真似をして腕を組む。
この内緒にしていることはナイーブな話しすぎておりちゃん本人に打ち明けるのはタイミングが重要だろう。
でも本人が先に知ってしまうのが1番困ると思うけど。
「ま、とにかく俺はお前ら2人も自分の子みたいに思ってるし感謝してるから自由にやれよ!」
「うん…ありがとう」
「ほら、寝れないかもしれないけど寝ろ?
明日眠くなるぞ」
「うん、わかった。おやすみ」
「おやすみ」
優しくて明るい椎の言葉に励まされつつ、僕は自分の部屋へと戻った。
僕もそろそろ自分をおりちゃんにアピールした方がいいのかもしれないなぁ。