幼恋。
【おりはside】
椛に好きだと言った言葉は言ったあと、自分でもびっくりした。
椛といるとドキドキして、キスを思い出すと心臓出そうになって
話を聞いてくれる椛に落ち着いて。
椛と2人でずっと居たいと思った瞬間、頭で考えるより先に口が動いてた。
「は…?」
当然椛も驚いていて、私も驚いてはいるけど椛への気持ちが恋だとわかると妙にストンと心に落ち着いた。
「椛が嫌じゃないなら、いいよ」
辛くて悲しくて苦しい張り裂けそうな気持ちが椛といると和らいで
そう伝えると、椛は一瞬躊躇った仕草をしたあとゆっくりと私に口付けしてきた。
「お前もう俺のものだからな」
「それでいいよ」
椛の口付けを受け入れて
乱暴なのに優しい触り方でそれが椛らしくてやっぱり嬉しかった。
好きな人。
その言葉を付け加えるととたんに愛おしく感じて気持ちが溢れる。
そんな溢れる気持ちを閉じ込めるように
その行為に気持ちを集中させた。