幼恋。
どうしたものかと旬佑先輩を見ると、眉を下げて項垂れていて
やっぱりまた2人の幸せそうな顔が見たいなとシンプルに思った。
「わかりました。
架子ちゃんが嫌がらないことなら協力します」
架子ちゃんは私のことを見守って、時にアドバイスをくれて助けられたところもあったから
私も協力しよう。
私が頷くと、旬佑先輩は満面の笑みになって私の手を取った。
「本当にありがとう!!
俺頑張って信用取り戻す!!」
「そうですね、架子ちゃんも嫌いになったとかではないみたいですよ」
「そっかー、遊びにはいってくれないけどなぁ」
困ったようにそう言う旬佑先輩に笑って叶ちゃんをみると
叶ちゃんはなんだか心ここに在らずって感じで心配。
「叶ちゃん?大丈夫?」
「え?大丈夫大丈夫!
ほら、旬佑のためにどうにか架子ちゃんと遊ぶ機会設けたり出来ないかな?」
叶ちゃんは無理に笑ったような顔でそう言ってきてやっぱり心配になった。
でもとりあえずは、架子ちゃんと旬佑先輩のことを何とかしないとだなぁ。
「架子ちゃんにとりあえず4人で遊べないか聞いてみます」
「まじ!?ありがとう!!」
旬佑先輩の感謝を受け止めながら
私は叶ちゃんの表情が冴えないのが気になっていたのだった。